[2001.10.02]
  呪われている未来


 ▼「呪われた」デジタル著作権に関するマイクロソフトの基調講演(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0109/28/01092804.html


 バディオス,バディアルマ,行く末の散る薔薇の難儀,堕ちゆける背に静寂の恨み,バディオス,バディアルマ。

 シーボルド会議でのマイクロソフト社の基調講演は呪われていた。デモの最中に電子ブック用のソフト「リーダー」とメディアプレイヤーは,ともにクラッシュを続けた。聴衆からの質疑応答で,2週間前にデビューした新しいリーダー 2.0がすでにクラックされているような発言もあったが,すでにその時会場には聴衆がほとんどいなかった。

 なんともとほほな基調講演は,MSのもっともまずい姿勢の行き先を示している。別にアップルやジョブズが(^_^;)呪っているわけではなく,その姿勢をネットワークは許していないだけだ。すでにリーダー2.0のファイルを無限にコピーできるパッチが出回り,ファイル共有ソフトで検索をかけるとあれこれと電子ブックが引っ掛かる。DRM5暗号は,すでに過去のものだ。

 情報はフリーだあるべきであり,音楽も書籍も情報でしかない。そして基本的にシェアされるのを止めるべき手だてというのは存在しない。また,情報は平等にシェアされるべきものだ。特定のOSに拠ることは許されない。音楽を聴いてもらうのに,特定のOS上での再生しかサポートしないフォーマットを採用するような者たちは愚かでしかない(過去記事)。呪われていたのは基調講演だったわけではなく,愚かな者たちが進むこれからの未来,だ。


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